オーディオ・サーバに手を染める

“Daphile” を使う

パソコンでとり貯めたデジタル音源を「良い音」で「楽に聞く」ことができないかと思って始めてみた。いろいろ調べたらDaphile(63,800件ほど検索される)というOSSがうまいことやってくれそうなことが判ったので、たまたま用意したパソコンで動かしてみることにした。

まずは提供元のサイトを訪れて最初のページをよく読む。

インストールの手順は検索すると情報は得られるので、kunの環境で起きた問題とうまく回避できた方法を記録しておく。「最低限これだけやれば」の高音質化への調整になります。ただし、たまたま今回のハードの組み合わせでうまくいっただけなので、参考にされる方は自己責任でお願いします。

Daphileの設定

接続して、初期状態ででてきた音で「これはおかしい、変な音」と思ったところは、次のように解決できた。
(最終的にタイヘンいい音で再生できるようになった)

現象現象をもう少し詳しく設定場所
(1) 音飛びするごく稀に一瞬だけ音が欠ける(気になりだすと嫌なもの)Settings>Audio Device>DAC>Advancedボタン →Player Buffering
(2) 音楽に「ブツブツ音」が混じる歪んでいるのとは違うけど音に合わせて出る「ブツブツ」Settings>Audio Device>DAC>Audio Proccessing
(3) 音が「こもった」感じmp3音源の音質が悪く、クリアに聞こえないSettings>Advanced Media Server Settings> Player>Audio>LAME Quality Level
(4) 曲間で「プツッ」と入る曲が変わる時に「プツッ」Settings>Advanced Media Server Settings> Player>Audio>Crossfade Duaration

実際の解決設定の画面

その前に、、設定の確定はそれぞれの画面で微妙に違う。

  • 「Settings」の画面で直接変更したものは、だいたい画面下の「Save & Reset」ボタンで確定
    →Daphileが再起動する。再起動すると設定が有効になっている。
  • DACの設定は枠下の「Apply」ボタンで有効になる。念のため画面下の「Save & Reset」ボタンで確定
    →Daphileを再起動しておくと安心。
  • 「Advanced Media Server Settings」の中での変更は画面下の「Apply」ボタンで有効になる。再起動しても設定は残る。
(1) 音飛びする

Settings>Audio Device>DAC>Advancedボタン

表示される「DAC名 – Advanced Setting」ウィンドウ内、
Player Bufferingの、、

Stream buffer:, Output buffer: の値を大きくする。ただし「メモリ不足でDaphileが動かなくなるので注意」と書いてある。

4GBメモリで、両方とも128MBで丸く収まった。メモリが許すなら1曲分のバッファを割り当てれば「Play from RAM drive」と同じ?

    ←これ(プレイリスト右下のボタン)

(2) 音楽に「ブツブツ音」が混じる

Settings>Audio Device>DAC>Audio Proccessing:

BrutteFIR mode for DRC &EQ」を選択

(理由は不明;この選択だけブツブツ言わない)

(3) 音が「こもった」感じ

設定のために、

Settings>Advanced Media Server Settingsボタン

で詳細設定へ移動する。

移動先の画面上のDAC名右のプルダウンから「Audio」を選択

「LAME Quality Level」を小さい数字にすると品質が上がる。0(zero)が「Highest Quality」。

ただし上げすぎると(2)の「音飛び」が発生するようになる(「Very Slow」)。(2)との兼ね合いで満足する品質まで上げてやる感じ。

(4) 曲間で「プツッ」と入る
(まずはAdvanced設定へ移動)

(3)と同じ画面
Settings>Advanced Media Server Settings>Audio

ここの
Audio>Crossfade Duaration

Crossfadeのプルダウンを「Fade out」、Crossfade Duarationを「1」にしてやると、曲の終わり1秒前にフェードアウトするので「プツッ」が入らなくなる。ただしライブ音源などの曲間がないものは、いちいち1秒間だけフェードアウトしてしまうので「良し悪し」。

参考)スライダをマウスでクリックしてから矢印キーで細かく調整できる。Daphile全般、イコライザのスライダも同様なのでお試しあれ。

《ハードウェアの紹介》

パソコン

中古でお安く手に入れた。
mouse MH-I9U01(CPU:Intel Core i9-13900)

DAC

パソコンのUSBからアナログ信号に変換してくれる装置だ。
参考まで「DAC」は「Digital to Analog Converter」(デジタル・アナログ変換器)。こちらを用意した。この機種、DSDのネイティブ対応はない。でもDaphieと合わせて5,000円程度で、そこそこ「デジタルーディオ」になる(もちろん他にアンプとスピーカは必要)。

Daphileへの資源割り当て

パソコンはスーパーバイザOSを導入して仮想化している。仮想環境での資源割り当ては下の表のような感じ。。
これくらいで充分。使用率はCPUもメモリも50%程度で済んでいる。
DACは、USBデバイスにパススルーしてやれば普通にDaphileから使えるようになる。
ストレージはDaphile(OS)用には10GBだけで、音源は同じ仮想環境に立てたNASを参照(smb3:でなくsshfs:)している。NASもDaphileも同じPC(仮想環境)の中で動いているので実質直結みたいなもんだ(しかもネットワークケーブルも無い…)。

普通のIntel-CPUパソコンにDaphileをインストールしてやれば、もちろん使える。仮想環境が必須ではない。リソースは下の程度で動く、の参考まで。

メモリ4.0 GB
プロセッサ2 core
BIOSBIOS(UEFIでなく)
ハードディスクOS:10GB
音源:1TB(同仮想環境内のNAS)
USBデバイスFX-04J+(ベンダ/デバイスID指定)

接続方法

MouseComputer(Daphile) [USB] –> DAC[RCA] –> メインアンプ –> スピーカ
音量はDaphileで調整してやる。Webから操作できるのでラクチン。

おまけ…

これまでのkunのオーディオ構成は「Mac Mini[HDMI] –> テレビ[RCA] –> メインアンプ –> スピーカ」(Mac Miniのイヤホンジャックからもアナログは出ているけど、テレビのDACを利用したほうが音がいいので)だったけど、これより格段に音がよくなった。
あと試しにMac MiniのUSBへ今回のDAC(FX-04J+)を繋いでみたけど、Daphileの方が断然いい。

プレーヤはWeb操作でスマホからも上手に操作できる。テレビの入力を切り替えなくてもいい! しかもDaphileでインターネットラジオをジャンルや地域で探して聞くこともできるので最高。
これから休日はコーヒー飲みながらブルース漬け、だな。昔から夢だったオーディオ生活が送れるようになりました。

end…