聖高原の「聖博物館」で戦闘機に大興奮

その昔、昔々、kunが学校から帰ると弟がなんだかケガをしていた。その日、弟は幼稚園の遠足だった。成り行きを聞いてみると「本物の飛行機がいっぱいある所へ行ったんだけど、走ってたらゴロンごろん縦回転した」と。なんの事やら。。。 親に聞いてみると「聖高原(ひじりこうげん)」のそういう場所に行っていて、調子づいて転んだらしい。

で、その時から聖高原にある飛行機がいっぱいあるところ、っていうのが気になっていた。

いつだったかその場所が聖高原にある博物館「聖博物館」であるところまで突き止め、そこにはたくさん飛行機が展示されているところまでは判った。でも本物の飛行機がたくさん置いてある所といっても、聖高原ってそこそこの山の上だ。ホームページでも確認したがもう、なんとも。

とにかく自分の目で見てみたいとずっと思っていた。飛行機も見てみたい。急に思い立って今日はgishicoと遊びに行く事にした。

聖湖ではバス釣りイベントの真っ最中

ひとまず聖高原の一番上、聖湖にやってきた。
今日はなんだかバス釣りのイベントをやっている模様。たくさんのバス釣りの人たちが集まっていた。湖のまわりは釣り人が横に並んでいる。

聖湖は穏やかに凪いでいる

目的の場所はここから湖をはさんで反対岸にある「聖博物館」というところ。

釣りのイベントだからか、今日はレジャーボートは出ていないみたい。

それにしてもいい天気。風もない。

10年ぶりの麻績村「ブルーメン」おいしい!

いい天気だけどちょうど時間もお昼。お腹が空いたので、前に「イタリアンでいかず」の友人、聖高原の主バイカー、コマッチャンから教えてもらった「ブルーメン」で昼飯を食べる事にした。

ブルーメン特製のお持ち帰りピザを持って帰る

今日は「ハンバーグチーズカレー」を二人で完食。
ピザおいしそうだったので「お持ち帰り」にしてもらった。

さてお腹もいっぱいになったので「聖博物館」へ行きましょう。

聖博物館に着いた。いきなり庭に戦闘機が!!

聖博物館は聖湖の南側から湖畔に入って行くスキー場への道を入って100mくらい。
着いてみるといきなり道から飛行機たちが見える。やたらと置いてある!

はやる気持ちを鎮めて、博物館の展示場(300円/大人)を拝観。ここ麻績村が「麻績宿」として栄えた頃の記録や仏像がすばらしい。
そこの展示物によると昔の「講」から今の旅行会社や運輸会社が興ったらしい。日通さんの「講」の看板も置いてあった!

F104「スターファイター」のエンジン;噴射口

で展示場1階は「航空機コーナー」。

いきなりF-104ジェット戦闘機「スターファイター」のジェットエンジンが置いてある! ジェットエンジンそのものをこんな間近で実際に見るのは初めて!

この写真は噴射口から覗いた所。ライトアップされていてなんともワクワクする!

F104「スターファイター」のエンジン;アフターバーナー!

これがアフターバーナーの仕掛けらしい。

ブシューっと燃料を噴霧するんだからすごい燃料食うんだろうな。FCRやTMRの加速ポンプなんてもんじゃないね。

F104「スターファイター」のエンジン;可変ステーター・ベーン(静翼)

可変ステーター・ベーンのアクチュエーターだそうな。

何の事か判らなかったけど、家に帰ってググったらなんとか納得の記事を見つけた。急加速時にも圧縮するところの羽根(ステーター・ベーン)が失速しないように自動的に羽根の角度を変える仕組みらしい。なるほどねー。

F104ジェット戦闘機「スターファイター」のエンジンはIHIで造られていた

エンジンに貼ってあった製造番号やらのパネル。IHIで造ったみたい。当時の通産省の型式番号が振られている。

このパネルを留めているボルトにしてあるワイヤリングが生々しい。エンジンの様々な部分に施してある。よく見るバイクや車の「なんちゃってワイヤリング」とは緊張感が違う。

ジェットエンジンのカットモデル(圧縮タービン)

同じ部屋にあったジェットエンジンのカットモデル。こんなカットモデルを見るのも初めて!

ここでどんどん連続して空気を圧縮する。教科書にあったとおり。

ジェットエンジンのカットモデル(燃焼室)

こっちで燃料と混ぜて(混合気にする)、燃焼させて、混合気は急激に膨張、それが噴射口からビューっと吹き出して推進力になる。学校にもこのカットモデル置いてくれたら楽しかっただろうに!

プロペラ機C-46Dのレシプロエンジン(18気筒!)

隣はでっかいレシプロのプロペラ用のエンジン。こちらから見て反時計回りに回る、とプロペラに書いてある。しかしプロペラもでっかい。

プロペラ機のレシプロエンジン(でっかい)

C-46Dという大きな輸送機に積んであったエンジンとプロペラだそうな。なんと18気筒!

F-86Dセイバーがお出迎え

屋内展示場から外の航空機展示に向かうと、最初に目に入ってくるのがF-86D「セイバー」。後退翼が印象的。こんなに間近でジェット戦闘機が見れるなんて思ってもみなかった! 

なぜかD51も置いてある(昭和46年に日通さんが運んだらしい)

なぜか置いてあるD-51。

鍛造の授業で講師の先生が「昔、SLのボイラーを鍛造で丸い筒にした」と言っていたけど本当かいな?
本体の大部分を占める筒ですよ。こんな厚み10cm以上?×5〜6mの長さの筒を人力で叩いて丸めるなんて、真っ赤に熱した鉄の中に入って? しかも真ん丸にできるんでしょうか?

世界初の音速戦闘機F86Fセイバー

さて再びジェット戦闘機に戻ります。

このF-86F「セイバー」は初めて音速を超えた飛行機として有名。
入り口にあったのはF-86″D“、こっちはF-86”F“。どう違うかはよく判りません。Wikipediaに紹介されてました。

後退翼なのも初めてだったと看板にあったけど、F-86Dも後退翼だ、、 ”F”と”D”だとDの方が先のような気もする。”F”と”D”読み違えたか?

世界初の音速戦闘機F86Fセイバー、コックピット

コックピットも見る事ができるようになっている。

こんな狭い所に乗って、とんでもないスピードで飛ぶってどんなだろう。初めて乗った人はすごい! そして日本で初めて乗った人も。

前から見たF104ジェット戦闘機「スターファイター」

さていよいよ、さっきエンジンだけ見たF-104ジェット戦闘機「スターファイター」。現場で『三菱鉛筆』と呼ばれていたらしいけど、確かにそうだけどそんな風に笑い飛ばせる現場がすごい。

F104ジェット戦闘機「スターファイター」を後ろから

後ろから見たF-104。

羽根が短い。乗る人は初めて見て「飛ぶの?」って思わなかったのかな?

F104ジェット戦闘機「スターファイター」エンジンが抜かれてた跡

エンジンを抜いてしまったエンジンルームですね。機体のうしろのでっかい丸い筒状の先から覗いてみました。

あのエンジンをここに載せる設計って、強度や固定の方法やら、メンテナンスのしやすさの作り込み、もっといろいろ考える事あるんだろう、、すごい技術。

F104ジェット戦闘機「スターファイター」のギア格納まわり

車輪を出したり、引っ込めたり。
そもそも離着陸の時、陸地にいる時はこの機体を支えている。これまた絶句。実際に見るとまったく感動が違う。

だいたいこの写真が撮れるところに入れる事はマズないだろうけど。

戦艦「陸奥」の主砲

さて最後にここの重要展示物の一つ、戦艦陸奥の主砲の砲身。

何メートルあるのか、10mはあるかな。とにかく大きい!

「軍艦陸奥主砲々弾」

これが主砲から発射される砲弾。約1tで、発射の初速はマッハ2を超えていたらしい。

戦艦「陸奥」の主砲を発射口から覗く

砲身を発射口からのぞく。

中にライフルみたいな溝が掘ってある。

入場券にもF-104ジェット戦闘機(しかも入場料300円)

そうそう、入場券にも「F-104」が印刷されていた。
だいたい入場料が300円。さすが自治体の博物館。コストパフォーマンスが異常にいい。

「聖博物館」航空機展示場の全景

展示場全体。奥に陸奥の主砲とF-104が並んでいる。真ん中にF-86D。その正面にD51、木の陰になっているけど手前畑の隣にT-34A(メンター)というプロペラ機がある。向こうは聖湖。

なぜここに戦闘機や戦艦の展示があるのかは、現地の看板があるのでそちらを見ると腑に落ちます。

むしろここに運んで展示する段取りのほうが気になる。

end…