ウェイトローラー交換
ウェイトローラーの交換で、FORZA(MF06)の加速を改善!
けっこう調子よく走っていたFORZA-Tですが、今シーズン再始動から加速の具合が悪い、と感じる。出だしと、巡行からちょっと加速したい時、エンジンの回転数は上がるのに加速しない。これがコーナリングから立ち上がる時も同じ症状で、思ったより加速しないので、遠心力が足りなくて思わず足をチョンと着くこともしばしば。
たまたま寄ったバイク屋さんで相談すると、「そりゃ、ウェイトローラーを新品に交換すれば解決するよ」と教えてくれた。工賃は4,000円、部品代は全部でまあ7,000円くらいとも。
ウチに帰って“インターネット”で「ウェイトローラー」を探したら難なく見つかった。3つで1,200円(FORZA-Tは6個必要なので2セット注文した;バイク屋さんには申し訳ないところですが…)。ざっと交換の手順も確認してウェイトローラーが届くのを待つ。
初期型FORZA(MF06)の純正ウェイトローラーは、21.0g×3と31.0g×3の二種類を使っている。
http://www.honda.co.jp/factbook/motor/forza/200003/FORZA_007.html〜今回購入したもの(これを2セット)〜
DAYTONA【デイトナ】ウエイトロ-ラ-27G×3個青フォルツァX用 品番:60862
http://item.rakuten.co.jp/motokichi/60856/
スクーターのプーリーとウェイトローラーの仕組みについては、こちら→「工藤ちゃん、駆動ちゃん」にアニメーション図解による判りやすい解説が載っています。→ザンネンながらサイトのサービスが終了した模様。どこかでまたあのアニメーションを公開して欲しい。アニメーションではないけど、プーリーとウェイトローラーの仕組みが紹介されているページ(pdf)
→「スクーターの変速原理(Vマチック) 」(2ページ目)標準より加速重視にしたいなら、ウェイとローラーも標準より軽く、でもあまり軽くしすぎてしまうと、最高速に達しないので注意。
最高速重視なら逆に標準より重く。とはいっても、ローラが一番外側までいったらそこから先は変わらない、自転車で重いギヤからスタートするようなもの。やっぱりバランスが大事→標準設定が一番(お金掛けて一番いいバランスを探してあるのだから当たり前)
2日ばかりしてウェイトローラーが届いた。まずはFORZAをバラすところから始めます。この後タイヤがくっついている黒いところにプーリーやらベルトやらクラッチやらの変速機が入っている。この部分が、エンジンからの後タイヤに伝える動力を、速度に合わせて調整してくれています。この3つのボルトを外すと… | |
下から似たような形の銀色のものが出てきます。さっきの黒いのはただのカバーでした。 全部で5つのボルトがあるけど、ひとつはフェアリングの下で、ぱっと見、どこにあるか判らない。そうそう、まだ変速機のカバーは開けない。まだボルトを外してはいけない。 |
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ここからの作業のために、フェアリングが邪魔なので、端っこをちょいとめくります。本当は全部外せばスマートなんだけど、ネジを一つ外して「ヘキサゴンレンチ」を突っかい棒にして開いておきます。板きれや段ボールでもなんでもいいです。5cmほど広げておければなんでもいいです。 | |
ミドリの矢印のブリーザパイプに気を付けて、黒いプラスチックの部品(変速機ボックスのエアクリーナ)を外します。これを外すと、赤い矢印の変速機ボックスのフタを留めている5つめのボルトが見えます。 そうそう、このエアクリーナボックスの中に、スポンジのエアクリーナが入っています。いちおうざっと中性洗剤で洗っておきました。 さて、留めている全てのボルトがみえたので、5つのボルトを外して、変速機ボックスのフタを外します。 |
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変速機ボックスのフタを外すと、変速機の全貌があらわれます。左がエンジン側(ドライブ)、右側がタイヤ側(ドリブン)。ウェイトローラーはドライブ側、奥側のプーリーの裏に入っています。 まずは矢印のボルトを外します。が…これは一筋縄では外れません。普通にレンチで回そうと思ってもプーリーも一緒にくるくる回ってしまいます。 (ボックスレンチは22mmを用意) |
さてそこで、これを留めてやる工具を自作してやろうと、ホームセンターで適当に鉄板を買ってきて作ってみたんだけど、、、実際にかませてグイっとレンチをかけたら、なんとも簡単に「へにょ」っと曲がってしまった。ぜんぜん強度が足りなかったようです。だれかのホームページで自作したのを見た覚えもあるんだけど、、
こんな特殊工具を購入するのも考えもの。しかも“インターネット”の情報では3〜4千円するらしいし。
まあでも近所にSTRAGHTの直営店があるので、だめもとで寄ってみたら、、、
なんと会員価格で1,600円。サクッと購入しました。 自作に要した手間と材料費より断然安い。 ネットでも売ってます。ユニバーサルホルダー ロックタイプ 19-680 http://www.straight.co.jp/item/19-680/ |
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ユニバーサルホルダーの二つのピンをこの穴に挿して、プーリーの回転を固定します。 | |
(ボックスレンチは22mmを用意) 実際にプーリーを留めているナットを弛める様子はこんな感じ。足で押さえていないととても回りません。とにかくすごく固い。 そうそうSTRAGHTの工具の厚さは、kun自作のものの倍以上。こりゃkunが作ったやつでは強度が足りないわけだ。写真のとおり、ボルトは普通の右ネジ。反時計回りで緩みます。 |
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《↓↓↓これ重要です》 |
ドリブン側のプーリーの間隔を、手で広げておくとベルトが緩んで、この後の作業が楽になります。写真のようにベルトの挟まっているところに手をいれて、自分の方に引っ張るというか、寄せる。グイッと。(プーリーに油をつけないように注意) また後で、ウェイトローラを交換してから、ドライブ側プーリーを戻す時に同じことをします。 |
プーリーを留めているボルトが緩んだら、いよいよウェイトローラーを取出します。ウェイトローラーは矢印のプーリー(奥側のプーリー)の裏です。 | |
フィンの着いている手前のプーリーを外したら、奥側のプーリも外します。ここで左の部品がウェイトローラーを押さえているので、一緒に外すとポロポロとウェイトローラーを落とさずに外せます。kunは知らずにプーリーだけ抜いてきたら、後からウェイトローラーがポロポロ落ちてきました。。。 | |
こちらが外してきた後ろ側のプーリーの裏。ここにウェイトローラーが収まっていました(kunは落とした)。ブレーキクリーナーで、ベルトやウェイトローラーのカスをキレイに流してやります。ウェイトローラーのカスは、こびりついているところもあるので、ウエスでふき取ってやりました。ついでにプーリーのベルトに当たる面をブレーキクリーナーでキレイにしてやります。 | |
新しいウェイトローラーを組み込んだところ。シリコングリスオイルをローラーの表面に塗ってセット。裏側のプーリーの面(ツルツルしている面)に、オイルが付かないように注意。もし着いちゃったら、ブレーキクリーナーで脱脂しておく。 ウェイトローラーの説明書にあった通り、回転方向とは逆の方にストッパーが来るようにセット。この写真でプーリーの回転は時計回り。 |
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続いて「ローラー押さえ」を上からかぶせて、組み込んでやる。こうしないとウェイトローラーがまたポロポロ落ちてしまいます。プーリー側についている突起に、ローラー押さえの方の溝(プラスチックの部品が付いてる)を合わせて組み込みます。 | |
元の通り、フィンの着いている前面のプーリーも組み付け。このときプーリーが、ベルトを「噛んで」しまわないように注意。 先のドリブン側プーリーを広げる作業をしっかりやっておくこと。 組み込んでから、ドライブ側プーリーを回してみて、抵抗なく回るようだったら大丈夫 |
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テストをかねて変速の様子をじかに見てやろうかと、エンジン回してみました。 | |
交換したもともと入っていたウェイトローラー。だいぶすり減っている感じ。実際に走ってみたら、快調、快調! 出だしもスムーズ。巡行からの加速も申し分なし。これでまたしばらく乗れそうだ。結局、 ・材料費:2,420円 ・工具代:1,610円 −−−−−−−−−−−− 合計:4,030円で、できました。 |
【ウェイトローラー】
〜「重さ」と「個数」に注意。よくよく自分のスクーターの仕様を調査のこと〜
「DAYTONA【デイトナ】ウエイトロ-ラ-27G×3個青フォルツァX用」
http://item.rakuten.co.jp/partsdirect/d60862/(リンクがなくなっていました)
http://item.rakuten.co.jp/motokichi/60856/
【プーリーホルダー】
〜自作も可能でしょうが、購入してきた方がだんぜん早く、下手すると安い!〜
「ユニバーサルホルダー ロックタイプ(今回kunが購入したもの)
http://www.straight.co.jp/item/19-680/
他に、
「ユニバーサルプーリーホルダー」(オイルフィルタレンチで代用できそう)
http://www.straight.co.jp/item/19-788/
「クラッチホルダー 爪タイプ」(プーリー外周が歯車のもの用)
http://www.straight.co.jp/item/19-689/
end…